サスペンス・ミステリー

【ネタバレなし】佐藤二郎狂気の演技と緊迫の心理サスペンス『爆弾』レビュー

※本画像はAIによるイメージ生成です。実際の映画作品や出演者とは関係ございません。

🎬 作品概要

タイトル:爆弾(英題:Bomb)
公開年:2025年
監督:永井聡
キャスト:山田裕貴、伊藤沙莉、染谷将太、渡部篤郎、佐藤二朗
ジャンル:ミステリー/サスペンス
制作国:日本
上映時間:137分

映画『爆弾』は、ベストセラー小説を原作とし、都内に仕掛けられた“爆弾”を巡る犯罪と謎解きを描いたミステリー・サスペンス作品です。監督の永井聡は、『キャラクター』や『帝一の國』で知られる演出家で、鋭い社会描写とエンタメ性を両立させる作風が特徴です。主演・山田裕貴は交渉人役として新境地に挑み、佐藤二朗が“爆発を予知する中年男”スズキタゴサク役で出演するなど、豪華キャストが揃っています。限られた時間・空間で展開する緊張感と、人間の内に潜む狂気が掛け合わさった、観る者に強烈なインパクトを与える作品です。

👮あらすじ(ネタバレなし)

警視庁に一人の中年男・スズキタゴサク(佐藤二朗)が酩酊状態で逮捕される。自販機に暴行を加えた末、警察の取り調べを受ける身となった彼は、突然こう告げる――
「都内に爆弾を仕掛けた。次は一時間後にもう一発爆発する」

警視庁捜査一課の交渉人・類家(山田裕貴)は、スズキと対峙しながら爆弾の在りかや目的を探ろうとする。しかし、スズキは予知能力を主張し、言葉を弄び、謎めいた“クイズ”を出し始める。爆弾は本当に存在するのか、なぜ彼はそのような行動を取るのか、時間は刻々と過ぎていき、謎はさらに深まっていく――。

💥 見どころ・魅力ポイント

■ 未知の恐怖を描くスリル
爆弾の所在が分からず、次に何が起きるかわからないという状況が、観客にリアルな緊張感をもたらします。監督・永井聡のテンポの良い演出と映像効果が、この不確定な恐怖感を最大限に引き出しています。常に「次に何が起こるのか」という緊迫感が張りつめているため、観客は思わずスクリーンに集中し、目を離せません。

■ “普通の男”が放つ異様な存在感
スズキタゴサク役の佐藤二朗さんは、静かで異様な存在感と不可解な言動を通じて、物語全体に張り詰めた緊張感を生み出しています。取り調べ室での静かなシーンが中心でありながらも、彼の演技力により、観客は常に心理的圧迫を感じながら物語に没入できます。

■ 人間・組織・社会のひずみを映すミステリー
単なる爆破事件を描くだけでなく、「なぜ予告するのか」「なぜ誰も止められなかったのか」という人間の根源や社会の無関心がテーマになっています。爆弾そのものではなく、“爆発する何か”を体感させる社会派サスペンスとしての深みも見どころです。

👥 こんな人におすすめ

  • 緊迫感のある心理サスペンスを楽しみたい方
  • 限られた空間・時間で進行する物語の緊張感を味わいたい方
  • 山田裕貴、佐藤二朗といった俳優の新境地の演技に興味がある方
  • 社会の歪みや人間の内面に焦点を当てたミステリーを求める方
  • 爆発やアクションだけではない“言葉と心理”で構成される作品を楽しみたい方

🧭 総評

総合評価:⭐️⭐️⭐️⭐️☆(4.1 / 5.0)
ストーリー:★★★★☆
演技:★★★★★
キャラクター:★★★★☆
映像・演出:★★★★☆

『爆弾』は、派手な爆発やアクションではなく、言葉と沈黙で緊張を積み重ねていく心理サスペンスです。監督・永井聡の演出は、スリリングでありながら人間の内面を丁寧に描き、主演・山田裕貴、佐藤二朗をはじめとする実力派俳優たちが、張り詰めた空気の中で見事な芝居を披露しています。

特に佐藤二朗さんは、静かで異様な存在感と不可解な言動を通じて、張り詰めた緊張感を見事に体現していました。取り調べ室での静かなシーンが中心でありながらも、彼の存在感と演技力が観客をスクリーンに集中させ、137分という上映時間をまったく感じさせません。常に緊張感が張りつめている展開が続くため、最初から最後まで夢中になりました。

観終わった後には、爆弾の脅威以上に、言葉と沈黙で紡がれる緊張感の強さが印象に残るでしょう。緊迫と静かな恐怖が交錯する、極上の会話劇サスペンスです。

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  • 『ユージュアルサスペクツ』
     静かで緊張感の張りつめた心理サスペンス。言葉や間の駆け引きで観客を引き込み、謎解き要素も満載の作品です。『爆弾』の心理戦や会話劇的な要素と共通点が多く、ファンには必見です。
  • 『プリズナーズ』
     誘拐事件を巡る心理的緊迫感が魅力。時間や状況の制約の中で繰り広げられる人物の心理戦は、『爆弾』の張り詰めた空気感を思い出させます。
  • 『新感染 ファイナル・エクスプレス』
     サバイバル状況での持続する緊張感と手に汗握る展開が特徴。直接的な心理戦ではないものの、観客を夢中にさせる緊迫感の演出が『爆弾』と共通しています。
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