【ネタバレなし】70歳の“新人”が教えてくれる人生の知恵。映画『マイ・インターン』レビュー

※本画像はAIによるイメージ生成です。実際の映画作品や出演者とは関係ございません。

🎬 作品概要

タイトル：マイ・インターン（The Intern）
公開年：2015年
監督：ナンシー・マイヤーズ
キャスト：ロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイ、レネ・ルッソ
ジャンル：ヒューマンドラマ／コメディ
制作国：アメリカ
上映時間：121分

『マイ・インターン』は、世代を超えた友情と人生の再出発を描いた温かなヒューマンドラマです。監督は『恋愛適齢期』『ホリデイ』などで知られるナンシー・マイヤーズ。彼女らしい上品で心地よいテンポ、そして人間味あふれるストーリーテリングが光ります。主演のロバート・デ・ニーロが“シニア・インターン”として再び社会に挑戦する姿を、アン・ハサウェイ演じる若き女性社長との交流を通してユーモラスかつ感動的に描いています。

🧑‍💼 あらすじ（ネタバレなし）

70歳のベン・ウィテカーは、かつて会社勤めを終えた引退生活を送っていたが、毎日に物足りなさを感じていた。そんなある日、「シニア・インターン制度」を導入する若手企業で再び働くチャンスを得る。彼が配属されたのは、ファッション系のオンライン通販会社を経営する若きCEO、ジュールズのもと。仕事に情熱を燃やすジュールズは、家庭との両立に悩みながらも完璧を求めるキャリアウーマン。
最初は世代も価値観も違う二人だったが、ベンの穏やかで誠実な姿勢が徐々に周囲を変えていく。そして、人生経験と優しさで人々の心に寄り添うベンの存在は、やがてジュールズ自身にとっても大きな支えとなっていく――。

💥 見どころ・魅力ポイント

■ 世代を超えた心の交流
本作の最大の魅力は、70歳のベンと30代のジュールズという年齢も立場も異なる二人の絆です。彼らの間にあるのは「指導」ではなく「共感」。人生経験の豊かさと、若者の情熱が交わる瞬間に、深い感動が生まれます。

■ ロバート・デ・ニーロの円熟の演技
かつて“マフィア俳優”として知られたデ・ニーロが、ここでは優しく温かい紳士を演じます。言葉数は少なくとも、表情や立ち居振る舞いに人生の重みと誠実さがにじみ出ています。

■ ナンシー・マイヤーズ監督の美しい世界観
明るい色調のオフィス、スタイリッシュなインテリア、そして自然な光が差し込む映像美。全体に漂う心地よい空気感が、観る者に安心感と幸福感を与えます。

■ 働く女性のリアルな葛藤
ジュールズの姿には、多くの働く女性が共感するでしょう。家庭と仕事、責任と情熱の狭間で揺れる彼女の姿は、現代社会の現実を優しく映し出しています。

👥 こんな人におすすめ

•　キャリアや人生に迷っている社会人の方
•　世代を超えた人間関係や温かなストーリーが好きな方
•　ロバート・デ・ニーロやアン・ハサウェイのファン
•　優しい気持ちになれる映画を探している方
•　仕事と家庭のバランスに悩む方

🧭 総評

総合評価：⭐️⭐️⭐️⭐️☆（3.8 / 5.0）
ストーリー：★★★★☆
演技：★★★★☆
キャラクター：★★★★☆
映像・演出：★★★☆☆

『マイ・インターン』は、派手な展開や大きな事件はないものの、人と人の関係の尊さを丁寧に描いた作品です。ベンの穏やかな存在が、ジュールズをはじめとした周囲の人々を少しずつ変えていく過程は、観る者の心にも温かな光を灯します。
コメディとしての軽やかさと、ヒューマンドラマとしての深みを両立しており、観終わった後に「明日もがんばろう」と思わせてくれる優しい余韻が残ります。年齢や立場を超えた人間のつながりを再確認させてくれる、まさに“人生の処方箋”のような映画です。