【ネタバレなし】映画『ラ・ラ・ランド』レビュー｜夢と恋、音楽と映像が彩るミュージカルの魅力

🎬 作品概要

『ラ・ラ・ランド（La La Land）』は、2016年に公開されたミュージカル映画。監督は『セッション』で高い評価を受けたデイミアン・チャゼル。主演はライアン・ゴズリングとエマ・ストーンで、二人の繊細かつ情熱的な演技が世界中で絶賛されました。
作品タイトル「La La Land」には、ロサンゼルスの愛称と、夢見がちな空想の世界という二つの意味が込められており、夢を追う人々の街・ハリウッドを象徴する言葉です。
第89回アカデミー賞では史上最多14部門にノミネートされ、監督賞、主演女優賞、作曲賞、主題歌賞など6部門を受賞。映画史に残る現代的ミュージカルとして高い評価を確立しました。

タイトル：ラ・ラ・ランド（La La Land）
公開年：2016年
監督：デイミアン・チャゼル
出演：ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、ジョン・レジェンドほか
ジャンル：ミュージカル／ロマンス／ドラマ

📝 あらすじ（ネタバレなし）

舞台はロサンゼルス。
女優を夢見てオーディションを受け続けるミアは、なかなか結果が出ず挫折しそうになる日々を送っていました。一方、セブは本物のジャズを愛し、いつか自分の店を持ちたいと願うジャズピアニスト。偶然の出会いから惹かれ合う二人は、夢に向かって挑戦する中で互いを励まし合い、恋に落ちていきます。
しかし、夢の道のりは険しく、二人の前にはさまざまな選択と葛藤が待ち受けていました――。

⭐ 見どころ・魅力ポイント

映像美と音楽の融合
鮮やかな色彩、長回しのダンスシーン、そしてジャズを中心とした音楽が映画全体を華やかに彩ります。冒頭の高速道路シーンや、天文台でのダンスはまさに圧巻。
印象に残るダンス表現
ダンスは単なる演出ではなく、キャラクターの心情や二人の関係性を表現する重要な要素。夕暮れの丘での軽やかなステップや、グリフィス天文台での幻想的なダンスは、観客を夢と現実の境界へと誘います。観終わった後も強烈に余韻が残るシーンばかりです。
リアルで切ない恋愛描写
ただのロマンティック・ラブストーリーではなく、「夢」と「愛」の両立の難しさを真正面から描いています。
主演二人のケミストリー
ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンの自然で息の合った演技。観客を映画の世界へと引き込み、観終わったあともしばらく余韻が残ります。

👥 こんな人におすすめ

夢を追うすべての人：挫折や葛藤を抱えながら挑戦している人に勇気を与えてくれる物語。
音楽・映画ファン：ジャズを愛する人、ミュージカル映画の煌びやかな世界を楽しみたい人に最適。
ロマンチックな作品を求める人：美しい映像と音楽、そして切ない愛の物語に心を揺さぶられるはず。

📝 総評

総合評価：⭐️⭐️⭐️⭐️☆（3.6/5.0）

ストーリー：★★★☆☆
演技：★★★☆☆
キャラクター：★★★☆☆
映像・演出：★★★★★

『ラ・ラ・ランド』は単なる恋愛映画や音楽映画を超えた、人生の選択に真正面から向き合った作品です。華やかさの裏にあるリアルな葛藤を描きながら、最後には観る者に「夢を追うことの尊さ」を静かに問いかけます。
観賞後には「もし自分だったらどうするか？」と考えずにはいられないでしょう。映像美と音楽、そして印象的なダンスの力に圧倒されつつも、どこか自分の人生と重ね合わせてしまう…そんな不思議な魅力を持っています。