投資を始めようと思っても、なかなか行動できないことがあります。

・投資を始めたいけれど最初の一歩が踏み出せない
・今の投資方法を変えるのが不安
・売却や乗り換えを迷っているうちに時間が過ぎてしまう

こうした行動の背景には、現状維持バイアスという心理が関係していることがあります。

現状維持バイアスとは、人が変化よりも「今の状態を維持すること」を選びやすい心理のことです。
この心理は日常生活だけでなく、投資の判断にも大きく影響します。

この記事では、

・現状維持バイアスとは何か
・なぜ人は現状維持を選びやすいのか
・投資ではどのように表れるのか
・長期投資ではどう向き合えばよいのか

を初心者の方にも分かりやすく解説します。

ハリベー

投資って知識があれば始められると思ってたけど、心理も関係してるんだね。

LCM管理人

そうですね。投資では知識だけでなく、心理の影響もかなり大きいです。

現状維持バイアスとは

現状維持バイアスとは、

人は変化よりも、今の状態を維持することを選びやすい

という心理のことです。

本来はもっと良い選択肢があったとしても、

・今のままでいいかもしれない
・変えるのが面倒
・失敗するくらいなら何もしない方が安心

と感じてしまい、結果として行動できなくなることがあります。

これは特別な人だけに起こるものではなく、誰にでもある自然な心理です。

例えば、

・古くなったスマホを変えたほうが便利だと分かっていても機種変更を先延ばしにする
・保険を見直したほうがよいと思いながら、そのまま契約を続けてしまう

といった行動も現状維持バイアスの一例です。

つまり、

「変えたほうがよさそうだけれど、今のままでいいかと思ってしまう心理」

が現状維持バイアスです。

ハリベー

それならすごく分かるかも。投資だけじゃなくて日常でもよくあるね。

LCM管理人

そうですね。だからこそ投資でも自然に起こりやすい心理なんです。

なぜ人は現状維持を選びやすいのか

人が現状維持を選びやすい理由は、主に次の3つです。

変化にはリスクがある

新しいことを始めると、成功する可能性もありますが失敗する可能性もあります。

そのため人は無意識のうちに、

「今のままの方が安全かもしれない」

と考えやすくなります。

投資でも、

・始めてすぐ下がったらどうしよう
・商品を変えて失敗したら嫌だ

といった不安が行動を止める原因になります。

判断するのが面倒

新しい選択をするには、

・情報を集める
・比較する
・決断する

という手間がかかります。

投資は商品数も多く、専門用語も多いため、

「よく分からないし今のままでいいか」

となりやすい分野です。

つまり現状維持は、安心だけでなく思考の省エネでもあります。

損失を避けたい

人は利益よりも損失を強く感じる傾向があります。
これは損失回避バイアスと呼ばれる心理です。

例えば、

・今持っている商品を売って損したくない
・貯金を投資に回して減るのが怖い

と感じると、人は現状維持を選びやすくなります。

ハリベー

「得したい」より「損したくない」が強い気がする。

LCM管理人

その通りです。
投資の心理では、損失回避はとても大きな影響を持っています。

損失回避バイアスについては、「損失回避バイアス」の記事でも詳しく解説しています。

投資で現状維持バイアスが起こる具体例

投資の世界でも、現状維持バイアスはさまざまな場面で見られます。

投資を始められない

「投資を始めたほうがいい」と分かっていても、

・預金のままでも生活に困っていない
・もう少し勉強してからにしたい
・タイミングが良いときに始めたい

などと考えて、結局始められないことがあります。

しかし長期投資では時間そのものが大きな武器になります。

そのため投資を先延ばしにすることは、

複利の時間を失うという“見えないコスト”

につながることがあります。

ハリベー

何もしないのって安全そうだけど、実はそうでもないんだね。

LCM管理人

そうですね。
長期投資では「始めないこと」もリスクになることがあります。

長期投資では、始める時期が遅れるほど複利の力を使える時間も短くなります。複利の基本から知りたい方は、「複利とは?」の記事もあわせてご覧ください。

含み損の投資信託をそのまま持ち続ける

例えば、

・手数料が高い投資信託
・今の自分に合っていない商品

を持っている場合でも、

「今さら売るのもな…」

と思って、そのまま持ち続けてしまうことがあります。

ここでは、

・今の状態を変えたくない
・損失を確定したくない

という心理が働いています。

投資商品を見直さない

投資を始めたときのまま、

・よく分からず選んだ商品
・手数料の高い商品

をずっと持ち続けているケースもあります。

本来であれば、

・低コストの投資信託へ乗り換える
・資産配分を見直す

といった対応が必要な場合もあります。

しかし、

「変えるのが面倒」
「今さら触らない方がいい気がする」

という理由で、そのままになってしまうことがあります。

これから投資を始める方は、まず新NISAの仕組みを理解しておくと、最初の一歩を踏み出しやすくなります。→新NISAとは?

現状維持バイアスは悪いもの?

ここまで読むと、現状維持バイアスは悪いもののように感じるかもしれません。
しかし実は、長期投資ではメリットになることもあります。

例えば、

・相場が下がったときに慌てて売らない
・短期的なニュースで投資方針を変えない
・積立投資を淡々と続ける

といった行動は、長期投資ではむしろプラスに働くことが多いです。

長期投資は、頻繁に動かないことが成功要因になる投資法でもあります。

そのため現状維持バイアスが良い形で働けば、
投資を安定して続ける助けになります。

つまり問題なのは、

現状維持そのものではなく、何を維持しているか

なのです。

最初に仕組みを作れば現状維持バイアスは強みになる

現状維持バイアスは「行動を止める心理」にもなりますが、
逆に「良い習慣を続ける力」にもなります。

だからこそ大切なのは、

最初に投資の仕組みを作ってしまうことです。

例えば、

・毎月の積立投資を自動化する
・低コストのインデックスファンドを1〜2本に絞る
・リバランスは年1回だけにする
・投資額を無理のない金額にする

といった仕組みを最初に整えておけば、
日々の感情に振り回されにくくなります。

人は一度始めたことを、そのまま続けやすい傾向があります。

だからこそ、

最初に仕組みを作ってしまえば、現状維持バイアスは強みになる

のです。

ハリベー

同じ「変えない」でも、内容が大事なんだね。

LCM管理人

その通りです。
良い仕組みを維持できれば、それは強みになります。

相場が下がったときに慌てて売らないことは、長期投資ではとても大切です。
また、積立投資は地味で退屈に感じることもありますが、それこそが長期投資の強みになることがあります。

こうした長期投資の考え方については、次の記事でも詳しく解説しています。

暴落が怖いと感じたときに読む|投資を続けるための考え方
積立投資は「退屈」だからこそ勝ちやすい

まとめ

現状維持バイアスとは、
人は変化よりも今の状態を維持したくなる心理のことです。

投資では、

・投資を始められない
・商品を見直さない
・損失を確定できない

といった行動につながることがあります。

特に、投資を先延ばしにすることは
複利の時間を失うという見えないコストにつながることがあります。

一方で、

・慌てて売らない
・積立投資を続ける

といった形で、長期投資ではプラスに働くこともあります。

大切なのは、最初にシンプルで合理的な投資の仕組みを作ることです。

小さな一歩でも、仕組みを作るところから始めれば、
現状維持バイアスは長期投資を支える力になります。

CTAサンプル

これはCTAサンプルです。
内容を編集するか削除してください。