投資をしていると、

「この商品は大丈夫だと思いたい」
「自分の判断は間違っていないはず」
「不安になる情報より、安心できる情報を見たい」

と感じることがあります。

たとえば、

・SNSで強気な意見ばかり見てしまう
・自分が持っている商品を肯定する情報ばかり探してしまう
・反対意見を見ると、なんとなく避けたくなる

こうした反応は、珍しいことではありません。
むしろ、多くの人が自然にやりがちなことです。

しかし、この状態が強くなると、
自分に都合のいい情報ばかり集めてしまうことがあります。

このような心理は、確証バイアスと呼ばれます。

確証バイアスは特別な人にだけ起こるものではなく、誰にでも起こりうる身近な心理です。
投資では特に、買う前・含み損のとき・売るか迷うときに強く出やすい傾向があります。

この記事では、

・確証バイアスとは何か
・投資で起こりやすい場面
・なぜ判断をゆがめやすいのか
・どうすれば対策しやすいのか

を、初心者向けにやさしく解説します。

ハリベー

自分が持ってる商品の良い情報ばかり見たくなることってあるよね。

LCM管理人

それは珍しいことではなく、人が自然にやりやすいことなんです。
だからこそ、先に知っておくことが大切です。

投資で起こりやすい心のクセを広く整理したい方は、先に投資に影響する心理学7選も読むと、全体像がつかみやすいです。

この記事でわかること

・確証バイアスの意味
・投資で起こりやすい具体例
・確証バイアスが危険な理由
・初心者でもできる対策

確証バイアスとは?

確証バイアスとは、
“自分の考えを裏付ける情報だけ集めてしまうクセ” のことです。

もう少し丁寧に言うと、
自分の考えに合う情報ばかり集めて、反対の情報を軽く見てしまう心理です。

たとえば、

「この投資信託は今後も伸びるはず」
と思っていると、その考えを後押ししてくれる情報ばかり目に入りやすくなります。

反対に、

「リスクが高いかもしれない」
「別の見方もある」
といった都合の悪い情報は、無意識に避けやすくなります。

つまり確証バイアスとは、
自分の考えを“確認”したくなる心理とも言えます。

ハリベー

たしかに、反対意見ってあまり見たくないかも…。

LCM管理人

そうなんです。
でも投資では、その“見たくない情報”の中に大事なヒントがあることも少なくありません。

なぜ投資で確証バイアスが起こりやすいのか

投資では、お金がかかっています。
そのため、自分の判断が間違っていたと認めるのがつらくなりやすいです。

たとえば、

・買った商品が下がっている
・思ったほど増えていない
・売るべきか迷っている

こうした場面では、不安や後悔を減らしたくなります。

すると人は、

「まだ大丈夫」
「そのうち戻る」
「みんなも強気だから問題ない」

と、自分を安心させてくれる情報を探しやすくなります。

これは弱いから起こるわけではありません。
むしろ、人として自然な反応です。

ただし、自然だからこそ気づきにくく、投資判断をゆがめやすいのがやっかいなところです。

投資で確証バイアスが起こりやすい場面

確証バイアスは、投資のいろいろな場面で起こります。

まずは、起こりやすい場面をざっくり整理すると次の通りです。

買う前 → 買う理由ばかり集める
含み損のとき → 強気な情報だけ見る
売るか迷うとき → 持ち続ける理由だけ探す
SNSを見るとき → 自分と同じ意見ばかり流れてくる

こうして見ると、確証バイアスは特別な場面だけでなく、
投資のかなり日常的なところで起こると分かります。

買う前に都合のいい情報だけ集めてしまう

何かを買おうとするとき、人は「買う理由」を探しやすくなります。

たとえば、

・最近人気だから
・今後も成長しそうだから
・SNSで評判がいいから

といった情報ばかり見ていると、
「買わない理由」が見えにくくなります。

本来なら、

・すでに上がりすぎていないか
・自分のリスク許容度に合っているか
・本当に長く持てる商品か

も考える必要があります。

しかし、気持ちが買う方向に傾いていると、反対側の情報はあまり入ってこなくなります。

含み損のときに強気な情報だけ見てしまう

確証バイアスが特に強く出やすいのが、含み損のときです。

評価額が下がると、不安になります。
その不安を和らげたくて、

・大丈夫という意見
・今は買い時という意見
・将来は上がるという予想

ばかり探してしまうことがあります。

もちろん、実際にその通りになる場合もあります。
ただし問題なのは、反対意見をほとんど見なくなることです。

下落の理由やリスクを冷静に見ないまま
「戻るはず」と思い込みすぎると、判断が偏りやすくなります。

含み損の不安そのものとどう向き合うかを知りたい方は、損失回避バイアスとは?や、含み損は損なのかも参考になります。

売るか迷うときに“持ち続ける理由”ばかり探してしまう

売却を考える場面でも、確証バイアスは起こります。

本当は一度立ち止まって、

・今の自分の方針に合っているか
・最初に買った理由は今も成り立つか
・無理して持ち続けていないか

を見直す必要があります。

しかし、売るのが怖かったり、損を認めたくなかったりすると、

「まだ上がるかもしれない」
「売ったら後悔しそう」
「有名な人も強気だ」

といった、持ち続ける理由ばかり探してしまうことがあります。

SNSで自分と同じ意見ばかり見てしまう

今はSNSで手軽に情報収集できます。
便利な反面、確証バイアスが強まりやすい面もあります。

自分と近い意見を発信する人をフォローしていると、
タイムラインには似た考え方が並びやすくなります。

すると、

「みんな同じことを言っている」
「やっぱり自分の考えは正しい」

と感じやすくなります。

でも実際には、
見えている範囲が偏っているだけ
ということもあります。

ハリベー

SNSって便利だけど、見たい情報だけ集まりやすいんだね。

LCM管理人

便利だからこそ、意識しないと情報の偏りに気づきにくいんです。

こうした「みんながそう言っているから安心する」という心理は、群集心理(集団心理)とは?の記事ともつながる部分です。

確証バイアスが危険な理由

確証バイアスが怖いのは、単に情報が偏るだけではありません。
その結果、投資判断そのものがゆがみやすくなるからです。

リスクを見落としやすくなる

自分に都合のいい情報ばかり見ていると、
本来見るべきリスクが見えにくくなります。

その結果、

・思ったより値動きが大きかった
・自分に合わない商品を買っていた
・下がったときに耐えられなかった

といったことが起こりやすくなります。

判断が遅れやすくなる

確証バイアスが強いと、見直すべき場面でも行動が遅れやすくなります。

たとえば、

・積立額を減らしたほうがよい
・現金を増やしたほうがよい
・自分の方針を見直したほうがよい

というサインが出ていても、
「大丈夫なはず」と思いたい気持ちが強いと、動きにくくなります。

感情に引っ張られやすくなる

確証バイアスは、冷静な判断を妨げるだけでなく、感情をさらに強めることもあります。

不安なときには安心材料ばかり集め、
強気なときには強気材料ばかり集める。

こうなると、情報収集をしているつもりでも、
実際には感情を補強しているだけになりやすいです。

結果として“続けられなくなる”ことがある

長期投資では、続けることそのものがとても大切です。

しかし確証バイアスが強くなると、

・無理な判断をしてしまう
・見直すべきタイミングを逃す
・不安や後悔が大きくなる

といった流れから、
相場が下がったときに必要以上に不安になったり、途中で積立をやめてしまったりしやすくなります。

本来なら、
「積立額が無理ではないか」
「現金が足りているか」
「そもそも自分に合う持ち方か」
を見直すべき場面でも、都合のいい情報ばかり見ていると、判断が遅れやすくなります。

その結果、最後は
「こんなはずじゃなかった」
と気持ちが折れてしまい、投資そのものを続けにくくなることがあります。

つまり確証バイアスは、
単に情報の偏りで終わらず、長期投資を続ける力そのものを弱めてしまうことがあるのです。

下落時の不安との向き合い方をもう少し具体的に知りたい方は、暴落に対するメンタルも参考になります。

確証バイアスへの対策

確証バイアスを完全になくすことは難しいです。
でも、気づきやすくすることはできます。

あえて反対意見も見る

いちばんシンプルで効果的なのは、
自分と逆の意見も意識して見ることです。

たとえば、買おうと思っている商品があるなら、

・なぜおすすめされているのか
だけでなく
・なぜ不安視されているのか

も見てみます。

それだけでも、判断の偏りはかなり減ります。

買う前に「メリット3つ・デメリット3つ」を書く

何かを買う前に、

・なぜ良いと思うのか
・どこが不安なのか

を頭の中だけで考えると、どうしても偏りやすくなります。

そこで、
メリット3つ・デメリット3つ を紙やメモに書き出してみる方法はかなり有効です。

“見たい理由”だけでなく、“気になる点”も同じ数だけ並べることで、
考えのバランスが取りやすくなります。

買う前に「下がる理由」も考える

何かを買う前に、

「なぜ上がりそうか」
だけでなく
「なぜ下がるかもしれないのか」
も考えてみると効果的です。

すると、自分が見落としていた不安材料に気づきやすくなります。

ルールを先に決めておく

感情が強くなると、人は情報を都合よく解釈しやすくなります。
だからこそ、先にルールを決めておくことが大切です。

たとえば、

・毎月一定額を積み立てる
・生活防衛資金は別に持つ
・SNSの意見だけで売買しない

といったルールがあると、気分に流されにくくなります。

SNSを見る時間を決める

SNSは便利ですが、見続けるほど自分に近い意見ばかり拾いやすくなることがあります。

そのため、

・SNSで投資情報を見るのは1日10分まで
・寝る前は見ない
・不安が強い日は見すぎない

など、時間の使い方にルールを作るのも効果的です。

不安が強いときはすぐ動かない

不安や興奮が強いときほど、確証バイアスは強くなりやすいです。

そういうときは、
すぐに答えを出そうとしないほうがうまくいくことがあります。

たとえば、
投資判断は翌日まで寝かせる
と決めておくだけでも、かなり違います。

一度時間を置くだけでも、
「今の自分はかなり偏っていたかもしれない」
と気づけることがあります。

こうした心理の偏りは、個別株だけでなく、オルカンやS&P500のような人気商品でも起こります。関連する例としては、オルカン一本は危険なのか?も参考になります。

月に1回だけ振り返る

毎日気にしすぎると、その場の感情に流されやすくなります。

そのため、

・毎日判断しない
・月に1回だけ見直す
・ルールから外れていないかだけ確認する

といった振り返り方のほうが、落ち着いて考えやすいです。

長期投資では“仕組み化”が助けになる

確証バイアスに振り回されにくくするには、
毎回その場で判断しすぎないことも大切です。

積立投資のように、ある程度仕組み化しておくと、
気分によるブレを減らしやすくなります。

もちろん何も考えなくていいわけではありません。
ただ、毎回感情のままに判断するよりは、長く続けやすくなります。

確証バイアスは“気づくだけでも価値がある”

確証バイアスは誰にでもあります。
だから、「自分だけがダメなんだ」と考える必要はありません。

大切なのは、

「今、自分は見たい情報ばかり見ていないかな?」
と一度立ち止まれることです。

それだけでも、判断の偏りはかなり和らぎます。

ハリベー

確証バイアスって、なくすより気づくことが大事なんだね。

LCM管理人

完璧に防ぐのは難しくても、自覚できるだけで判断はかなり変わります。

まとめ

確証バイアスとは、
自分の考えに合う情報ばかり集めて、反対の情報を軽く見てしまう心理のことです。

投資では特に、

・買う前
・含み損のとき
・売るか迷うとき
・SNSで情報収集するとき

に起こりやすくなります。

今回のポイントをまとめると、次の通りです。

・確証バイアスは誰にでも起こる自然な心理
・投資では都合のいい情報ばかり集めやすい
・その結果、リスクを見落としたり判断が偏ったりしやすい
・反対意見を見る、ルールを決める、時間を置くなどの対策が有効
大切なのは、確証バイアスをゼロにすることより、自分で気づけるようにすること

確証バイアスは悪い人だけに起こるものではなく、誰にでもある自然な心のクセです。
だからこそ、自分を責めるよりも、気づける仕組みを作ることが大切です。

長期投資では、完璧な判断を目指すより、
偏りに気づいて少しずつ修正できること のほうが、結果的に続けやすさにつながります。

ハリベー

自分の見たい情報ばかり見てないか、少し気をつけてみるよ。

LCM管理人

それだけでも大きな一歩です。
投資では、知識だけでなく“心のクセ”を知っておくことも大切ですね。

オルカンやS&P500のように万能に見える商品も、負の側面を知っておくことで、下落時や迷ったときに落ち着いて対処しやすくなります。

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