投資信託とは?仕組み・メリット・注意点を初心者向けに解説
※アイキャッチ画像はAIによるイメージです。
「投資信託って、結局どんな仕組みでお金が増えたり減ったりするの?」
自分も投資を始める前は、「プロに預ければ勝手に増やしてくれる商品」くらいの理解しかありませんでした。ところが、実際には預金ではなく、値動きのある資産へ投資する商品です。仕組みを知らずに買うと、相場が下がったときに不安になり、途中で手放したくなることもあります。
この記事では、投資信託のお金がどこへ流れ、なぜ利益や損失が生まれるのかを初心者向けに整理します。メリットだけでなく、元本割れ・手数料・分配金などの注意点、購入までの流れも一緒に確認していきましょう。
投資信託は、多くの投資家から集めたお金をひとつにまとめ、運用会社が株式や債券などへ投資する金融商品です。
少額から分散投資しやすい一方、運用成果は市場の値動きで変わり、元本は保証されません。
- 投資信託のお金が運用される仕組み
- 利益・損失と基準価額の関係
- メリットと、買う前に知るべきリスク
- インデックス型とアクティブ型の違い
- 購入までの基本的な流れ
投資信託とは?多くのお金をまとめて運用する商品
投資信託は、投資家から集めたお金を大きな資金としてまとめ、運用会社が決めた方針に沿って株式・債券・REIT(不動産投資信託)などへ投資する商品です。
自分で何十社もの株を一つずつ買わなくても、投資信託を1本保有することで複数の資産や地域へ投資できる場合があります。ただし、どこまで分散されているかは商品ごとに異なるため、「投資信託なら何でも分散できる」とは限りません。
投資信託でお金が運用される流れ
販売会社は購入や換金の窓口、運用会社は投資判断、信託銀行は資産の保管・管理を担当します。役割を分けることで、集められた資産は信託銀行で管理されます。
信託銀行は、投資信託の資産を自社の財産と分けて管理します。そのため、関係する金融機関が破綻した場合にも信託財産を保全する仕組みがあります。ただし、市場の値下がりによる運用損失まで補償されるわけではありません。
投資信託で利益・損失が生まれる仕組み
投資信託が保有する株式や債券などの価値は、毎日変動します。利息や配当を受け取ることもあります。そこから費用などを差し引いた投資信託全体の純資産を、口数に応じて表した値が基準価額です。
配当・利息
費用を差し引く
上昇・下落
購入時より基準価額が上がった状態で売却すれば利益、下がった状態で売却すれば損失になるのが基本です。ただし、実際の損益は購入・売却の条件、受け取った分配金、税金、各種費用も含めて考える必要があります。
分配金は「追加でもらえる利益」とは限らない
投資信託によっては、運用中に分配金が支払われます。分配金は投資信託の純資産から支払われるため、支払い後はその分だけ基準価額が下がる要因になります。分配金の多さだけで商品を選ばず、運用成果全体で確認することが大切です。
投資信託が投資する主な資産
投資信託は、商品によって投資先も値動きの特徴も異なります。商品名だけで判断せず、交付目論見書などで「何に、どの地域へ、どの割合で投資するか」を確認しましょう。
企業の成長による値上がりや配当を期待できます。一方、企業業績や景気の影響を受け、価格が大きく動くことがあります。
国や企業が発行する債券へ投資します。一般に株式より値動きが小さい傾向がありますが、金利や発行体の信用状況で価格は変わります。
オフィス・住宅・商業施設などの不動産へ間接的に投資します。不動産市況や金利の影響を受けます。
株式・債券・REITなど複数の資産を組み合わせます。配分と値動きは商品によって異なります。
同じ株式型でも、日本だけに投資する商品、米国に投資する商品、全世界へ投資する商品などがあります。海外資産を含む場合は、投資先の値動きに加えて為替変動も基準価額へ影響します。
投資信託の4つのメリット
個別の株式や債券を複数そろえるより、小さな金額から投資を始めやすい商品です。最低購入額は販売会社によって異なります。
1本の中に複数の銘柄を組み入れる商品があります。資産・地域・時間を分けることで、特定の投資先だけに偏るリスクを抑えやすくなります。
運用方針に沿った銘柄の選定や入れ替えは運用会社が行います。ただし、どの商品を買うか、いくら投資するかは自分で判断します。
毎月など決めた頻度で、一定額を自動購入できます。相場を毎回予想せず、無理のない金額で続けやすい仕組みです。
積立投資でできること・できないこと
一定額を定期的に購入すると、価格が高いときは少ない口数、安いときは多い口数を買うことになります。購入時期を分散できるため、高値で一度に買うリスクを抑える助けになります。
ドルコスト平均法は価格変動の影響をならす考え方ですが、損失を防ぐ方法ではありません。価格が長く下がり続ければ、積立でも元本割れする可能性があります。
買う前に知っておきたい注意点・リスク
購入額より評価額が下がることがあり、売却時に元本割れする可能性があります。近いうちに使う生活費や緊急資金ではなく、当面使う予定のないお金で考えることが基本です。
株式・債券・REITなどの価格が変動し、基準価額が上下します。
海外資産へ投資する場合、円高・円安が円換算後の価値に影響します。
投資先の国や企業の信用状況が悪化すると、価格下落や利払い停止などにつながることがあります。
市場の混乱時などに希望する価格で売買しにくくなったり、換金が制限されたりする可能性があります。
保有中も手数料がかかる
投資信託には、購入時手数料、保有中に信託財産から差し引かれる信託報酬、売却時の信託財産留保額などが設定される場合があります。無料の項目があっても、保有中の費用までゼロとは限りません。
インデックス型とアクティブ型の違い
投資信託の運用方法は、大きくインデックス型とアクティブ型に分けられます。どちらが必ず有利とは言えず、目標、投資方針、コスト、運用実績などを比較して選びます。
| 比較 | インデックス型 | アクティブ型 |
|---|---|---|
| 目指す運用 | 特定の指数に連動する成果を目指す | 指数を上回る成果など、独自の目標を掲げる |
| 銘柄選定 | 指数の構成などに沿って運用 | 運用担当者が調査・分析して選定 |
| コスト傾向 | 比較的低い商品が多い | 比較的高い商品が多い |
| 確認したい点 | 連動する指数、対象資産、実質コスト | 運用方針、長期実績、コスト、担当体制 |
「インデックス型だから安全」「アクティブ型だから高い利益が出る」という意味ではありません。どちらも投資先の価格が下がれば、基準価額が下落する可能性があります。
初心者が投資信託を買うまでの5ステップ
- 目的と使う時期を決める 老後資金、教育費など、何のためのお金かを整理します。数年以内に使う予定のお金は、値動きのある投資と分けて考えます。
- 家計と生活防衛資金を確認する 収入が減った場合や急な出費に備える現金を残し、値下がりしても生活へ影響しない範囲で投資額を決めます。
- 口座と制度を選ぶ 証券会社などの口座を準備し、NISAを使うか検討します。NISAは運用益が非課税になる制度で、投資商品のリスクをなくす制度ではありません。
- 投資信託を比較する 投資対象、運用方法、コスト、純資産総額、分配方針などを確認します。ランキングや直近の成績だけで決めないことが大切です。
- 無理のない金額で購入・積立する 一括または積立で購入し、目的や家計が変わったときに見直します。毎日の値動きだけを理由に売買を繰り返す必要はありません。
NISAは税制上の口座・制度、投資信託はその中で購入できる商品の一つです。NISA対象でも元本割れする可能性はあります。
投資信託を選ぶときの5つの確認項目
仕組みがわかったら、次は候補を同じ基準で比較します。最低限、次の5項目を確認しましょう。
- 投資対象:株式・債券・REITのどれに、どの地域へ投資するか
- 運用方法:インデックス型かアクティブ型か
- コスト:信託報酬だけでなく、購入・保有・売却にかかる費用
- 純資産総額:残高の規模と推移、繰上償還の条件
- 分配方針:分配の頻度、再投資の有無、元本払戻金の可能性
商品名や人気ランキングを見る前に、5つの基準を順番に確認できる記事へ進めます。
投資信託の選び方を5項目で確認する購入前に交付目論見書を確認する
交付目論見書は、投資信託の説明書です。投資対象、運用方針、主なリスク、手数料、分配方針、運用実績などがまとめられています。
難しい言葉をすべて暗記する必要はありませんが、少なくとも次の点を、自分の言葉で説明できる状態にしてから購入すると安心材料になります。
- どの資産・国・地域へ投資する商品か
- 何を目標に、どの方法で運用するか
- どのような原因で値下がりする可能性があるか
- 保有中を含め、どの費用を負担するか
- 分配金をどのような方針で支払うか
過去の運用実績は将来の成果を保証しません。好成績の理由が、自分の目的や許容できるリスクと合っているかまで確認しましょう。
よくある質問
いいえ。投資先の価格や為替などで基準価額が変動し、購入額を下回ることがあります。預金とは性質が異なります。
最低購入額は金融機関や商品によって異なります。金額の小ささだけでなく、家計に無理がなく、値下がりしても続けられる範囲で決めましょう。
商品によります。1本で世界中の株式へ広く投資するものもあれば、特定の国・業種だけに集中するものもあります。本数ではなく、中身の重なりと資産配分を確認します。
積立でも損失は起こります。購入時期を分散する方法であり、元本や将来の利益を保証するものではありません。
NISAは運用益が非課税になる制度です。NISAで買った投資信託も値下がりし、元本割れする可能性があります。
次に読む記事・使うシミュレーター
投資対象・コスト・純資産・分配方針などを順番に確認します。
投資信託の選び方積立額・期間・想定利回りを入力し、信託報酬の差を数字で確認します。
信託報酬シミュレーター将来の資産額を試算し、家計に無理のない積立額を考える目安にします。
新NISA積立シミュレーター制度を理解して商品候補が決まったら、口座開設から積立設定までの流れを確認できます。
マネックス証券の口座開設の流れを見る※リンク先には広告・PRを含む場合があります。
まとめ|仕組みを理解してから、自分に合う商品を選ぶ
- 投資信託は、多くの投資家から集めたお金を運用会社がまとめて運用する商品
- 基準価額は投資先の値動き、配当・利息、費用などの影響を受ける
- 少額・分散・積立を利用しやすい一方、元本保証ではない
- 価格・為替・信用・流動性のリスクと、保有中のコストを確認する
- 投資対象、運用方法、コスト、純資産、分配方針を比較して選ぶ
自分は、投資信託の仕組みを理解してから、相場が下がったときも「何に投資しているか」を基準に考えやすくなりました。最初から完璧な商品を探すより、生活に必要な現金を残し、理解できる商品を無理のない金額で続けることが大切です。
※本記事は、投資信託に関する一般的な情報を提供するもので、特定商品の購入や売却を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。商品内容・手数料・税制・NISA対象状況などは変更される場合があるため、購入前に交付目論見書、運用会社、金融庁、証券会社の最新情報をご確認ください。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
