FANG+という言葉や、FANG+に連動する投資信託を見かけて、

「有名な米国企業にまとめて投資できるなら、かなり強そう」
「S&P500よりリターンを狙えるのかな?」
「新NISAで買うのはあり?」

と気になっている人もいるかもしれません。

FANG+は、米国の大型テック企業や成長企業に集中する、かなり特徴のある指数です。

実際、構成銘柄を見ると、エヌビディア、マイクロソフト、アップル、アマゾン、メタなど、世界的に有名な企業も多く含まれています。

そのため、合理的に見える部分はあります。

ただし、個人的には、FANG+を初心者の資産形成のメインに置く必要はあまりないと考えています。

理由は、値動きがかなり大きくなりやすく、オルカンやS&P500のような幅広い分散投資とは性格が違うからです。

この記事では、FANG+の基本、構成銘柄、メリット・デメリット、初心者がどう考えればよいかを整理していきます。

FANG+とは?

FANG+とは、米国の大型テック企業やテック関連の成長企業を中心に構成される指数です。

日本では、大和アセットマネジメントの「iFreeNEXT FANG+インデックス」などを通じて投資できます。

「iFreeNEXT FANG+インデックス」は、主に米国株式に投資し、NYSE FANG+指数の動きに連動する投資成果をめざす投資信託です。

ただし、NISA対象だからといって、必ず初心者向きというわけではありません。

ここはかなり大事です。

投資信託の基本的な仕組みをまだ確認していない方は、先に「投資信託とは?」の記事を読んでおくと、FANG+の理解もしやすくなります。

FANG+にはどんな銘柄が入っている?

FANG+は、名前だけ見ると「Facebook・Amazon・Netflix・Google」のようなイメージを持つかもしれません。

ただ、現在の構成銘柄はそれだけではありません。

FANG+は、米国の大型テック企業や成長企業を中心とした10銘柄で構成されています。

銘柄ざっくり何の会社?
マイクロン半導体メモリ
ブロードコム半導体・通信関連
アマゾンEC・クラウド
アルファベットGoogle・広告・クラウド
アップルiPhone・サービス
エヌビディアAI半導体
マイクロソフトWindows・クラウド・AI
メタFacebook・Instagram
ネットフリックス動画配信
パランティアデータ分析・AI関連
FANG+の主な構成銘柄をまとめた図解。マイクロン、ブロードコム、アマゾン、アルファベット、アップル、エヌビディア、マイクロソフト、メタ、ネットフリックス、パランティアなど、米国の大型テック・成長企業10銘柄を整理。

こうして見ると、かなり魅力的に感じる人も多いと思います。

AI、半導体、クラウド、広告、スマホ、動画配信など、今の時代を引っ張っている企業が多く含まれています。

なお、FANG+の構成銘柄はずっと同じではありません。
指数のルールに基づいて定期的に見直しが行われ、銘柄が入れ替わることもあります。
そのため、この記事で紹介している構成銘柄は、あくまで執筆時点のものとして見てください。

ハリベー

入っている会社を見ると、すごく強そうだね。これならメインで持ってもよさそうじゃない?

LCM管理人

たしかに魅力はあります。ただ、10銘柄に集中しているので、値動きは大きくなりやすいです。強い企業が多いことと、初心者が安心して長く持ち続けやすいことは、少し別で考えたいですね。

なお、S&P500にどんな企業が入っているのかも知りたい方は、こちらの記事で詳しく整理しています。

FANG+が魅力的に見える理由

FANG+が魅力的に見える理由は、とてもシンプルです。

それは、成長力のある有名企業にまとめて投資できるからです。

オルカンやS&P500にも、アップル、マイクロソフト、エヌビディア、アマゾン、メタなどは含まれています。

ただし、FANG+は10銘柄に絞って投資するため、これらの企業の影響をより大きく受けやすくなります。

つまり、FANG+は、

「世界中に広く分散する」

というよりも、

「米国の強い成長企業に集中する」

という性格の商品です。

この集中がうまくいけば、大きなリターンにつながる可能性があります。

一方で、その集中こそが大きなリスクにもなります。

オルカンやS&P500との違い

FANG+を考えるときは、オルカンやS&P500との違いを見るとわかりやすいです。

投資先特徴
オルカン世界中の株式に広く分散
S&P500米国の大型株500社に分散
FANG+米国の成長企業10銘柄に集中

オルカンは世界中に分散します。

S&P500は米国中心ですが、それでも500社に分散されています。

一方で、FANG+は10銘柄です。

この違いはかなり大きいです。

もちろん、10銘柄に絞ることで、上がるときは強い可能性があります。

ただし、逆に言えば、特定の企業やテーマが崩れたときの影響も大きくなります。

オルカン・S&P500・FANG+の違いを比較した図解。オルカンは世界中に分散、S&P500は米国500社に分散、FANG+は米国の成長企業10銘柄に集中する特徴を整理。

AIブーム、半導体ブーム、米国テック株人気が続いている間は魅力的に見えます。

しかし、その流れが変わったときに、大きく下がる可能性もあります。

オルカンとS&P500の違いについては、こちらの記事でも詳しく比較しています。FANG+と比べる前に、まず土台になる2つの違いを知っておくと判断しやすくなります。

FANG+のメリット

FANG+のメリットは、主に3つあります。

成長企業にまとめて投資できる

FANG+には、AI、半導体、クラウド、広告、動画配信など、成長性が期待されやすい分野の企業が多く含まれています。

個別株で1社ずつ買わなくても、投資信託を通じてまとめて投資できる点はメリットです。

均等配分に近い形で投資できる

FANG+は、各銘柄が均等配分に近い形になるよう調整される指数です。

S&P500のような時価総額加重ではないため、超大型株だけに極端に偏りすぎない仕組みになっています。

ただし、10銘柄に集中していること自体は変わりません。

リターンを狙う攻め枠としてはわかりやすい

FANG+は、かなり攻めた投資先です。

オルカンやS&P500を土台にしたうえで、少しだけリターンを狙いたい人にとっては、わかりやすい選択肢かもしれません。

ただし、ここで大事なのは「少しだけ」という部分です。

FANG+のデメリット・注意点

FANG+は魅力がありますが、初心者がメインで持つには注意点が多いです。

10銘柄に集中している

最大の注意点は、10銘柄に集中していることです。

オルカンやS&P500と比べると、分散の幅はかなり狭くなります。

有名企業ばかりだから安心、とは言い切れません。

どれだけ強い企業でも、株価が高くなりすぎれば調整することはあります。

値動きが大きくなりやすい

FANG+は、成長株やテック株の影響を強く受けます。

そのため、上がるときは大きく上がる一方で、下がるときも大きく下がりやすいです。

初心者にとって一番怖いのは、下落そのものよりも、下落に耐えられず途中で売ってしまうことです。

FANG+は、その意味で少し刺激が強い商品だと思います。

値動きが大きい商品を持つときは、下落時のメンタル面も大切です。暴落が怖いと感じたときの考え方は、こちらの記事でも整理しています。

流行に乗って買うと危ない

AI、半導体、米国テック株というテーマは、とても魅力的です。

ただし、人気があるテーマほど、価格に期待が織り込まれていることもあります。

「最近すごく上がっているから」
「みんなが買っているから」
「将来性がありそうだから」

という理由だけで買うと、下落したときに続けるのが難しくなります。

信託報酬はオルカンやS&P500系より高めになりやすい

FANG+に連動する投資信託は、低コストのオルカンやS&P500系インデックスファンドと比べると、信託報酬が高めになることがあります。

もちろん、コストが高いから絶対にダメというわけではありません。

ただ、長期投資ではコストもリターンに影響するため、確認しておきたいポイントです。

FANG+は初心者向きなのか?

個人的には、FANG+は初心者向きとは言いにくいと思っています。

理由はシンプルで、値動きが大きくなりやすいからです。

投資を始めたばかりのころは、少し下がるだけでも不安になりやすいです。

そこでFANG+のような値動きの大きい商品をメインにしてしまうと、暴落時にかなり精神的な負担が大きくなる可能性があります。

初心者にとって大切なのは、最高のリターンを狙うことよりも、長く続けられる仕組みを作ることだと思います。

その点では、オルカンやS&P500のような、より分散された投資信託のほうが土台にしやすいです。

ハリベー

でも、FANG+のほうが大きく増える可能性もあるんだよね?

LCM管理人

可能性はあります。ただし、大きく増える可能性があるものは、大きく下がる可能性もあります。初心者のうちは「増えそうか」だけでなく、「下がっても持ち続けられるか」を考えたいですね。

大きく下がったときに売りたくなる心理については、損失回避バイアスの記事でも詳しく解説しています。

FANG+を新NISAで買うのはあり?

FANG+は、新NISAで買える投資信託として見かけることがあります。

ただし、NISAで買えるからといって、資産の中心にしてよいとは限りません。

新NISAは非課税で運用できる便利な制度です。

だからこそ、長く持ち続けられる商品を選ぶことが大切です。

FANG+を新NISAで買うなら、個人的にはメインではなく、サテライト枠や趣味枠として考えるくらいが現実的だと思います。

FANG+を買うなら“趣味の範囲”くらいが現実的

FANG+を全否定する必要はありません。

中身を見ると、魅力的な企業が多いのは事実です。

AIや半導体、米国テック企業の成長に期待したい人にとっては、面白い投資先だと思います。

ただし、初心者の資産形成において、FANG+をメインに置く必要はあまりないと感じます。

オルカンやS&P500を土台にしているなら、すでにアップル、マイクロソフト、エヌビディア、アマゾン、メタなどには間接的に投資できています。

そこにさらにFANG+を足すということは、同じような大型テック株への比率を意識的に高めるということです。

それを理解したうえで、

「少額だけ持ってみたい」
「趣味の範囲で成長株に投資したい」
「値動きが大きくても気にならない金額で買いたい」

というなら、選択肢としてはありだと思います。

でも、生活防衛資金を削ってまで買うものではありません。

資産形成の中心に置くものでもありません。

FANG+はメイン投資向きかを整理した図解。オルカンやS&P500は分散しやすく続けやすい土台向き、FANG+は魅力はあるものの値動きが大きく、趣味枠や少額投資向きとして紹介。

似たように「攻めた投資先」として話題になりやすいレバナスについては、こちらの記事で本音ベースで整理しています。

LCM管理人ならどう考える?

個人的には、FANG+は合理的に見える部分がある商品だと思います。

成長力のある企業に集中する。
均等配分に近い形で10銘柄に投資する。
AIや半導体、クラウドなど、今後も伸びそうなテーマに乗れる。

こう聞くと、たしかに魅力的です。

ただ、それでも私は、FANG+をメイン投資にしたいとは思いません。

理由は、資産形成では「どれだけ上がるか」よりも、「どれだけ続けられるか」のほうが大切だと考えているからです。

FANG+は、上がるときは魅力的に見えます。

でも、大きく下がったときに、それでも淡々と積み立て続けられるか。

ここに不安があるなら、無理に持つ必要はありません。

FANG+は、なくても資産形成は十分にできます。

どうしても興味がある人が、資産全体の一部で楽しむくらい。

それくらいの距離感がちょうどいいと思います。

まとめ:FANG+は魅力的。でも必要とは限らない

FANG+は、米国の大型テック企業や成長企業に集中投資できる、かなり特徴のある投資先です。

構成銘柄を見ると、魅力的な企業が多く、将来性を感じる人も多いと思います。

ただし、FANG+は10銘柄に集中しているため、値動きが大きくなりやすいです。

オルカンやS&P500のように、幅広く分散された投資信託とは性格が違います。

初心者が資産形成を始めるなら、まずは長く続けやすい土台を作ることが大切です。

その意味では、FANG+はメイン投資というより、興味がある人が趣味の範囲で持つくらいが現実的だと思います。

投資では、魅力的な商品をすべて買う必要はありません。

自分が納得して、下落しても続けられる商品を選ぶこと。

FANG+を考えるときも、そこを忘れないようにしたいですね。

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