円高・円安で資産はいくら変わる?為替影響シミュレーター
S&P500やオルカンなど、海外の資産を含む投資信託は、株価だけでなく為替でも円換算の評価額が変わります。「株価は上がったのに、思ったほど増えていない」というときは、円高が影響しているかもしれません。
この記事では、円高・円安による影響を数字で試せるシミュレーターを用意しました。為替だけの影響と、外貨建て資産の値動きを合わせた影響を分けて確認できます。
いくら変わる?
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現在の円換算評価額と為替レートを入力してください。外貨建て資産の値動きを0%にすると、為替だけの影響を確認できます。
現在より6.7万円減る試算です(−6.7%)。
1ドル150円から140円は円高です。外貨建て価格が変わらなくても、円換算評価額は約6.7%下がります。
外貨建て資産の値動きは、入力した条件のまま比較しています。
| 将来の為替 | 円換算評価額 | 現在との差 |
|---|
※計算式は「現在の円換算評価額 × 将来の為替レート ÷ 現在の為替レート × 外貨建て資産の値動き」です。手数料・信託報酬・税金・分配金・資金流出入などは考慮していません。
※S&P500のような米ドル資産を想定した概算です。オルカンは複数の国・通貨へ投資するため、ドル円だけでは正確に再現できません。
結論|円高は円換算額を押し下げ、円安は押し上げる
海外の株式や投資信託を日本円で見るときは、外貨建ての価格を円へ換算します。そのため、投資先の値動きが同じでも、為替レートが変われば日本円での評価額も変わります。
円高・円安は、円の価値を基準にした言葉です。
1ドル150円から140円になるのが円高、150円から160円になるのが円安です。
三菱UFJアセットマネジメントも、為替ヘッジを原則行わない外国資産ファンドでは、円高が基準価額の下落要因、円安が上昇要因になると説明しています。
1ドル150円から140円になると、何%下がる?
「10円の円高だから10%下がる」とは限りません。変化率は、出発点の為替レートを基準に計算します。
外貨建て資産の価格が変わらないと仮定すると、100万円は約93.3万円になります。減少額は約6.7万円、変化率は約マイナス6.7%です。
同じ10円の変化でも、100円から90円ならマイナス10%、150円から140円なら約マイナス6.7%です。シミュレーターでは、この比率を自動で計算します。
株価と為替の影響は足し算ではなく掛け算
円換算の評価額は、外貨建て資産と為替の両方が同時に動いて決まります。変化率を単純に足すと、わずかな誤差が生まれます。
1.10 × 0.90 = 0.99。プラスとマイナスが同じ10%でも、結果はマイナス1%です。
1.10 × 1.10 = 1.21。株高と円安が重なると、円換算額は21%増えます。
| 外貨建て資産 | 為替 | 円換算額への主な影響 |
|---|---|---|
| 上昇 | 円安 | 両方が押し上げ要因 |
| 上昇 | 円高 | 株高の一部を円高が打ち消す |
| 下落 | 円安 | 株安の一部を円安が和らげる |
| 下落 | 円高 | 両方が押し下げ要因 |
S&P500とオルカンでは、為替の見方が少し違う
S&P500連動型の投資信託は、主に米国株へ投資するため、ドル円の変化を使うと為替の影響を大まかに把握できます。実際の基準価額は株価、為替、信託報酬、ファンド内の資金の動きなどでも変わるため、シミュレーターと完全には一致しません。
一方、オルカンは米国だけでなく、日本、欧州、新興国など多くの国へ投資しています。米国比率は大きいものの、複数の通貨や日本株も含むため、ドル円だけでオルカン全体の為替影響を正確に計算することはできません。シミュレーターは目安として使ってください。
為替ヘッジあり・なしは、どちらがいい?
為替ヘッジとは、為替変動の影響を抑える仕組みです。「為替ヘッジあり」は円高による下落を抑えやすい反面、ヘッジコストがかかる場合があります。「為替ヘッジなし」は為替の影響を受けますが、海外資産を持つことで円以外へ資産を分散する役割も期待できます。
- 為替変動の影響を抑えやすい
- ヘッジコストがかかる場合がある
- 商品ごとの仕組み確認が必要
- 円高・円安の影響を受ける
- 円安時は円換算額の押し上げ要因
- 円だけに偏らない資産分散になる
どちらが必ず有利とは言えません。投資期間、目的、コスト、値動きへの受け止め方を含めて選びます。投資信託協会も、為替ヘッジにはコストがかかり、為替や金利の状況によってコストが大きくなる場合があると説明しています。
円高は、長期積立にとって悪いことだけではない
円高になると、すでに持っている海外資産の円換算額は下がりやすくなります。評価額だけを見れば不安になりやすい場面です。
ただし、これからも積み立てる人にとっては別の面があります。円高で投資信託の基準価額が下がれば、同じ積立額でより多くの口数を買える可能性があります。また、円そのものの購買力が上がるため、海外の商品や旅行代などにはプラスに働くことがあります。
海外資産を持つ意味は、値上がり期待だけではありません。
預貯金や収入が日本円に偏っている人にとって、海外資産は「円以外にも資産を分ける」という役割があります。
私は為替を予想して売買しない
私はオルカンとS&P500を長期で積み立てていますが、「これから円高になりそうだから売る」「円安が続きそうだから一気に買う」という判断はしていません。為替の短期予想は難しく、株価と為替の両方を当て続ける必要があるからです。
代わりに、生活に必要なお金を先に確保し、相場が動いても続けられる金額で積み立てます。円高局面も円安局面も含めて購入時期を分散するほうが、初心者には実行しやすい方法だと考えています。
円高が不安なときに確認したい4つのこと
いつ使うお金か数年以内に使うお金まで海外株へ入れていないか確認します。使う時期が近いほど、為替と株価の影響を受けにくい現金が重要です。
生活防衛資金があるか急な出費に備える現金があれば、円高や暴落で慌てて売る可能性を下げられます。
資産全体で偏っていないか投資口座だけでなく、預貯金、収入、今後の支出も含めて円と海外資産のバランスを見ます。
商品の為替ヘッジを確認したか目論見書で「為替ヘッジあり・なし」を確認します。商品名が似ていても設計が異なる場合があります。
NISAを使っても為替リスクはなくならない
NISAは、対象商品の売却益や配当・分配金を非課税にできる制度です。しかし、投資先の価格変動や為替変動をなくす制度ではありません。NISA口座でS&P500やオルカンを買っても、円高・株安になれば評価額は下がります。
「非課税だから安全」ではなく、長く続けられる金額と商品を選ぶことが前提です。NISAと課税口座の税引後の差は、別のシミュレーターで確認できます。
よくある質問
円高になったら、S&P500を売ったほうがいい?
円高だけを理由に急いで売る必要はありません。使う時期、投資目的、生活防衛資金、資産配分を先に確認しましょう。長期積立の途中なら、円高時の買付も続きます。
1ドル何円なら買い時ですか?
将来の為替水準を正確に予測することはできません。特定のレートを待つより、無理のない金額を定期的に積み立て、購入時期を分ける方法があります。
円安になると必ず利益が出ますか?
いいえ。円安は円換算額の押し上げ要因ですが、外貨建て資産が大きく下落すれば、円換算でも損失になる場合があります。
オルカンもドル円だけ見ればいいですか?
正確には違います。オルカンは複数の国・通貨へ投資し、日本株も含みます。ドル円は大まかな参考にはなりますが、実際の基準価額をそのまま説明するものではありません。
為替ヘッジなしは危険ですか?
為替変動の影響は受けますが、それだけで危険と決まるわけではありません。投資期間、資産全体の通貨配分、ヘッジコストなどを含めて判断します。
このシミュレーターは実際の基準価額と一致しますか?
一致を保証するものではありません。株価指数、各通貨、信託報酬、分配金、資金流出入、計算時点などを簡略化した概算です。
まとめ|為替の影響を知り、短期の動きに振り回されない
- 円高は海外資産の円換算額を押し下げ、円安は押し上げる
- 外貨建て資産と為替の変化は、足し算ではなく掛け算で考える
- S&P500はドル円で大まかに試算できるが、オルカンは複数通貨なので概算になる
- 円高は保有資産には逆風でも、これからの積立や円の購買力には別の面がある
- 長期投資では為替予想より、生活防衛資金と継続できる積立額を優先する
為替の影響を数字で把握できれば、評価額が動いた理由を落ち着いて整理できます。シミュレーターは将来を当てる道具ではなく、「どの程度なら自分が続けられるか」を確認するために使ってください。
条件を変えてもう一度計算する ↑※2026年8月6日時点の情報をもとに作成しています。投資信託の仕組みやサービス内容は変更される場合があります。最新情報は各商品の目論見書・公式サイトをご確認ください。
